
美味しそうなおにぎりが登場する映画が観たくていろいろ探していると、11月4日に公開されたばかりの映画「窓辺にて」でおにぎりが登場するという情報が。
「窓辺にて」鑑賞☺️
稲垣吾郎さんが主演していたおかげでこの映画に出会えて感謝
とても見応えのある会話劇
この満足感は永く続くと思う観終わった後無性におにぎりが食べたくなりました🍙🍙🍙
(今日はボジョレーヌーボー解禁ですね🍷
吾郎さんも楽しみにしてるのかなあ🥰) pic.twitter.com/br3phLi8Uk— 姐さまぺんぎん (@eXs1yqJH5pcgJoC) November 16, 2022
おにぎり好きとしては見逃すわけにはいかないと思い、つい先日観てまいりました。
軽くネタバレを含みますので、まだ観終わっていない方はご注意を。
作品情報
公開年
2022年11月4日
脚本・監督
今泉力哉
キャスト
稲垣吾郎・中村ゆり・玉城ティナ・若葉竜也・志田未来・倉悠貴・穂志もえか・佐々木詩音・斎藤陽一郎・松金よね子
あらすじ
稲垣吾郎さん演じる主人公・フリーライターの市川茂巳は、編集者である妻・紗衣が担当している売れっ子小説家と浮気しているのを知っています。
しかし、その事実を知っても怒りが湧いてこない自分にショックを受け、妻のためにはどうする事が正解なのか悩んでいました。
ある日、文学賞の授賞式で出会った高校生作家・久保留亜に呼び出された市川。
ひょんなことから彼女の小説「ラフランス」のモデルに会わせてもらえることになり・・・?
感想
おにぎり目当てで見たんですが、もう、めちゃくちゃによかったです。
終盤につれて、感情がぶわわわ~~~っと溢れてきて、こんなにも余韻を感じるエンドロールは本当に久しぶりでした。
というかね、吾郎ちゃんが演じる市川がほんっとーーにめちゃくちゃ自然体で。
と思ったら、どうやらこのキャラクターは吾郎ちゃんを想定して当て書きされたんだそうな。
1人の人生をのぞき見しているような、心地よい没入感でした。
市川の周りには誰かを本気で好きになって傷ついたり、涙を流したり、感情豊かなキャラクターが多い。でも市川は妻の浮気を知っても「悲しみ」や「怒り」が湧いてこない。
自分は誰かを心の底から好きになれない人間なのか?妻の為に何をするのが正解なのか?と悩んでいましたが、私にはその姿こそが、彼にとっての「愛」に見えました。
映画終盤にあった、彼が撮った紗衣の母親の写真のアルバム。もうあれが答えなんじゃないのかな…。
そもそも人の「愛し方」に定義はあるんでしょうか?紗衣は市川にどう愛してもらったら満足だったんだろう?などなど、色々と本当に考える映画で。
ありふれているようで一筋縄ではいかない、それぞれのリアルな恋愛模様を見ると、なぜか不思議と救われた気持ちになりました。
印象に残ったシーン
映画全体を通して「贅沢」というキーワードが印象に残りました。
中でも市川が乗ったタクシーの運転手が、パチンコは「時間もお金も同時に失える」から贅沢なのだと語るシーン。
これってきっといろんなことに当てはまるんだろうなと。
何かに悩んで迷える時間も、人を思って傷つく時間も。
よく悩んでる時間が無駄なんて聞きますが、そんな風に時間を使う贅沢をもっと享受してもいいんじゃないかと思います。

おにぎりはたしかに美味しそうだった
お目当てのおにぎりは、映画の終盤に登場します。

紗衣の母親が台所で丸っこいおにぎりを握ってくれるのですが、このぎゅっぎゅっという握る音と、海苔のパリパリ音がなんとも食欲をそそりました。
シーン自体は短いですが、おにぎり好きとしては満足です。
おにぎりはもちろんですが、パフェや焼肉など、他にも美味しそうな料理が登場します。
でも、この映画に出てくる夫婦たちが一緒に食事をするシーンがないのがなんともなあ。あまり深い意味はないんでしょうかね。
人生初!パンフ購入
あまりにも良すぎたため、人生で初めて映画のパンフレットも購入しました。
映画のスナップ写真や、出演者のインタビュー・コメント、監督のインタビューでは映画タイトルのイメージやちょっとした裏話まで語られています。
小さいですが、中身のボリュームが凄くて本当に買ってよかった。
市川の妻・紗衣を演じた中村ゆりさんが、今泉作品に対して
登場人物たちの欠落している部分に対しても「大丈夫だよ」と言ってくれているような優しさを作品に感じていました。
とコメントされていて、妙に納得。
今泉監督の作品に救われるのはここかと妙に納得しました。
まとめ
今泉力哉監督って「愛がなんだ」の監督さんなんですね!

登場人物たちの会話劇が繰り広げられる一瞬一瞬が、どこを切り取っても絵になって、映像の質感や演出も個人的にめちゃくちゃ大好きです。
大好きな若葉竜也さん、「愛がなんだ」ではひたすら不憫だったナカハラが、今作ではクズと化していて笑いました。
おにぎり好き問わず、是非観てほしい作品です。